解像度を上げるときれいになる?

解像度とは

スキャンされた画像や印刷画像を拡大して見ると点の集まりであることがわかります。この点をドットと呼び、ドットの密度を表すのが解像度です。
この点が多ければ多い(解像度が高い)ほどきめ細かい表現が可能になります。この解像度を示す単位として用いられるのが「dpi」[25.4mmあたりのドット数(Dot per Inch)]という単位で、これは25.4mm(1インチ)当たりにどれだけの点が含まれているかを表しています。

用途に合った解像度を設定

解像度を上げると、画素が増え、画像がよりきめ細かになります。しかし、解像度を上げれば上げるほどきれいになるというものではありません。下表を参照して用途に合った解像度を設定してください。
用途
目安となる解像度
説明
Eメール送信
96〜150dpi
目安となる解像度以上に上げると、Eメールの送受信に時間がかかり、メールを受信する相手に負荷がかかります。なるべくデータが小さくなるように解像度を設定してください。
OCR(光学文字認識)
400dpi
目安となる解像度以上に上げても、文字の認識率は向上しません。認識率が良くないときは、しきい値を調整してください。しきい値を調整した方が、よりよい効果が得られます。
インクジェットプリンタでの標準の印刷
150dpi(カラー、グレー画像の場合)
360dpi(白黒の線画の場合)
目安となる解像度で十分です。それ以上に上げても印刷品質は向上しません。むしろデータ容量が多くなるため、画像のスキャン/保存/読み込み/印刷などが遅くなります。
インクジェットプリンタでの高品質な印刷
300dpi(カラー、グレー画像の場合)
720dpi(白黒の線画の場合)
ページプリンタでの印刷
200dpi(カラー、グレー画像の場合)
600dpi(白黒の線画の場合)
ディスプレイ表示
96dpi
通常、パソコンの画面の解像度は70〜90dpiくらいです。そのため、壁紙またはデスクトップピクチャ用の画像を150dpiでスキャンしても、画面から画像がはみ出してしまいます。
テキスト検索可能なPDF作成
200〜400dpi
目安となる解像度以上に上げても、文字の認識率は向上しません。
また、解像度を上げるほど、多くのハードディスク/メモリ容量を必要とします。
以下は、解像度ごとの画像データの容量です。
原稿の種類
原稿サイズ
解像度
150dpi
300dpi
600dpi
カラー写真
L判※
約1.1MB
約4.3MB
約17.4MB
A4
約6.1MB
約24.5MB
約98MB
白黒写真
L判※
約0.4MB
約1.4MB
約5.8MB
A4
約2MB
約8.2MB
約32.6MB
文字原稿/線画
A4
-
約1MB
約4MB
※約9cm×13cm
参考
解像度が2倍になると、データ容量は約4倍になります。
スキャンする画像の容量の目安は、EPSON Scanのプレビュー画面の下側に、画像のサイズ(ピクセル)、データ容量として表示されます。
ハードディスクには、最低でもスキャンする画像データ容量の2倍以上の空き容量がないと、スキャンすることはできません。
反射原稿を24bitカラーでスキャンするときは、幅21000ピクセル/高さ30000ピクセル以上はスキャンできません。また、48bitカラーでスキャンするときは、幅10500ピクセル/高さ30000ピクセル以上はスキャンできません。